42年にわたって住まい
作品をつくりつづけた南青山のアトリエ
東京滞在中に、何気なくつけたTVに登場したのは、岡本太郎記念館だった。
世の中はコロナ感染が急増していて、多くの美術館も予約が必要。
そんな中、記念館は開館しているという。
翌朝、混雑を避けて、朝一番に訪問してみた。
I LOVE TARO.
私が岡本太郎を意識し始めたのは、それほど昔ではない。
大阪万博の太陽の塔はあまりにも有名で、
「芸術とは爆発だ!」と鬼気迫るCMのご尊顔もよく知っている。
もう万博のこととか忘れ去った数十年後の夜行バスの中に、私はいた。
ふと目が覚めて、カーテンをそっと開けてみた時。
太陽の塔の正面をバスは走っていて、黄金色の顔が、神々しいほどに光り輝いていた。
もうほとんど、宗教的でさえある。
どーんと、心が持っていかれた。
第2の出会いは、沖縄を取材したときのことだ。
岡本太郎の本を、文章を、初めて読んでみた。
もう「本当にすごい」のひとこと。
ものの見方、とらえ方、感服するよりほかにない。
さすが、岡本かの子の息子だわと、私は岡本太郎の一気にファンになった。
I LOVE TARO.である。
生命という情熱を
発散・放射させたTARO
とかなんとか言いながら、岡本太郎の記念館を訪れるのは、初めてである。
もっと早くに足を運んでいればなと。。。
本当にドキドキと、館内をじっくりと回ってみた。
3本ほどの上映番組は、とても興味深かった。グッズもたくさんあった。
確かに彼が住んでいたであろう館内は、彼の作品の息吹で埋まったいた。
そして、それでも、太郎はもうこの世にはいない。
彼の熱から生まれた作品が、愛らしいカタチをした彫刻が、
熱量の根源であった岡本太郎の不在を語りかけてくる。
私たちは、愛すべき彼の生きた残骸に,
やんわりと触れながら、果てしなく遠い彼方にいる彼をしのぶしかないのだ。
ひんやりとした、味気ないこの現代で、
彼のパッションの源泉を思いながら、作品を自分自身の心のひだに焼き付けてみた。
それは、やはり一瞬でしかないけれども。。。
おすすめの本紹介
皆さんへのおすすめを探してみたけれど。写真集などは、もう限定本になっているんですね。気に入ったものは、やはり早めに買っておかなくてはいけないようです。
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