2024年春、家族が亡くなるということを初めて体験しました。
それこそいろんな思いが押し寄せて、行きつ戻りつしますが、
初盆という、日本の伝統的行事を少し書き留めておこうと思いました。
故人の忌明けがすんで、初めて迎えるお盆を初盆と呼び、多くの地域で、8月13日から15日の間で行います。
参考にしたのは、さまざまなYouTubeや、ひろさちやさんの「仏教のしきたりがわかる本」(1991年発行)です。
いわゆる和のカテゴリーである、しきたり、占い、食などに関しては、昔の出版物を手放さずに手元においています。
時代とともに変わっていくものごとの、起源的なことや本質が書かれていることが多いからです。
お祭りする棚の場所とカタチ
まず、真っ先に悩むのは、精霊棚(しょうりょうだな)という臨時の作り棚です。
借りたり、購入する方法もありますが、自前で用意することにしました。
考え方ですが、仏壇の横に用意してしまうと、2つの場所ができてしまうことから、
仏壇の前に、40センチほどの棚をしつらえることにしました。
木の棚にテーブル用の白い布を張り、水の子や香典袋を置いてもらう空間を作りました。
手前に経机を置き、ろうそく、線香立て、リンを置きます。
その、精霊棚とは別に、お供え物を置く棚を横に並べ、同じ白い布で覆いました。
途中、いただいたお供え物が増えたので、発泡ブロックに書道半紙を巻き、台座として整えました。
水の子って、何?
本には、真菰(まこも)をひくとあったので、訳も分からずにホームセンターでセット物を買ってきてしまいました。開けてみるとイメージとは違っていて、
小さいござで、真ん中にハスの葉が張り付けられています。
本にもあるので「水の子」の用意をすることにしました。
福岡では、この水の子がメジャーではないようで、皆さん口々に「これは何?」と聞かれました。(なぜホームセンターで売っているん・・・??)
何でも水の子は、無縁仏へのお供えだそうです。お盆の3日間欠かさずお供えするようです。
【水の子の作り方】
①キュウリとナスを用意し、それぞれ約1センチ前後の賽の目に刻む
②生米を少量取り、洗っておく
③①と②をボウルに入れ水をふりかけ、みずみずしいまま、ハスの葉の上に盛る。
キュウリの馬とナスの牛
真菰に一緒に飾るのは、キュウリの馬とナスの牛。頭を西側に向けるとも言われています。
キュウリの馬に乗り早く家に帰ってきて、ゆっくりとナスの牛に乗って帰ってね」という意味があるそうです。昨今、時代も変わり、飛行機やタクシーに乗って家に戻ってくる仏様もいるという話を聞いたりもしました。
水の子を用意する時点で、珍しがる家族から「キュウリとナスの馬と牛は見たことがない」とさらに言われたこともあり、用意をしませんでした。
が、しかし!お盆が終わって・・・、母が「水の子は知らないけど、小さい頃は面白い形のキュウリやナスで牛や馬を作ったよ」というではありませんか。来年は作ってみようと思いました。